米国経済の影響を受けやすいメキシコ経済
日興アセットマネジメントが9日付で、「楽読(ラクヨミ)」Vol.612「注目度増すメキシコの通貨ペソ」とのレポートを発表している。それによれば、米国景気が好転したことを受けて、メキシコの景気拡大に対する期待が広がっているとのことだ。
メキシコ経済は、総輸出額のおよそ80%が米国向けであり、米国経済の影響を受けやすい。そのため昨年は、前半に前年同期比4%以上で推移していたの国内総生産(GDP)成長率が、米国景気の減速の影響を受けた7-9月期には同3.3%増と鈍化した。
楽読が掲載しているグラフを見ても、メキシコと米国の経済がシンクロしている傾向は明らかで、GDPにいたってはメキシコのGDP成長率は、米国のGDPを増幅させた形で推移していることが分かる。
米国経済の好転を受けて、メキシコの景気拡大への期待が高まる
昨年後半からジワジワと米国景気の好転のきざしが現れ始め、米国景気の先行指標として注目される製造業景気指数が12月に持ち直したこと、さらに新年になって昨年から懸念されていた「財政の崖」問題がひとまず回避されたことなどがあり、メキシコの景気拡大への期待が高まっている。
一方で、先進国など主要な国々が景気減速に伴って金融緩和を行っている中で、メキシコの政策金利は据え置かれたまま。レポートは
メキシコでは成長見通しに明るさが増していることや、相対的に高い金利水準が続いていることなどを考え合わせると、通貨ペソへの注目度が増していくものとみられます。
としている。
楽読(ラクヨミ) Vol.612
http://www.nikkoam.com/files/fund-academy/rakuyomi/