米オラクル、3四半期分、総額8億ドル以上の配当を前倒し実施
ソフトウェアで世界第2位の米オラクルは3日夕方、四半期配当の前倒しを実施、8億ドル以上の現金を株主に還元すると発表した。
米オラクルは、12月14日営業時間終了時点の普通株の登録株主を対象に、21日に第2、第3、第4四半期の現金配当として1株当たり0.18ドルを前倒しで支払うとしている。ロイターのデータによると、総額は8億6700万ドルとなる。
米国では年明けに大型減税の失効と強制的な歳出削減が重なる「財政の崖」を迎えることをめぐり米経済の先行きに不透明感が強まっているおり、配当の前倒しや特別配当の実施に踏み切る国内企業が増えている。
株主還元の前倒しが実施されると企業の内部留保を減らし、来年の自社株買いや配当が減る可能性が強まると懸念されている。
2012年末の減税失効と来年1月から始まる増税を前に
2012年末に株式配当への税優遇措置が失効し、さらに来年1月から始まる増税では配当課税率が引き上げられる可能性があることから、オラクルの他にも多くの企業が特別配当や配当前倒しを発表している。
コストコ・ホールセールは最大規模となる総額30億ドルの特別配当を実施する予定であり、ウォルマート・ストアーズも従来は1月に予定していた配当支払いを年内に前倒し実施することを決定した。その他にも、カジノ運営大手ラスベガス・サンズや小売のデラーズ、酒造のブラウンフォーマンが特別配当実施を発表している。
ロイター
http://jp.reuters.com/article/companyNewsORACLE IR情報
http://www.oracle.com/us/corporate/investor-relations