「財政の崖」回避が急務
減税失効と歳出の自動削減が重なる「
財政の崖」回避が急務の米財政をめぐって、バイデン米副大統領は12月7日、共和党からの真摯な提案があれば、ホワイトハウスは対応するとの意志表明を示した。
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財政の崖」問題を回避するための協議は硬直状態にあり、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が7日、「財政の崖」が回避されなければ世界中に影響が及ぶとの危惧を示し、米政策担当者に速やかな対応を求めた。
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財政の崖」議論が進展しないのは富裕層向けの増税に加え、法定債務上限の引き上げが争点となって、政府と共和党が歩み寄らないためだ。
富裕層向け増税と、債務上限の引き上げで歩み寄り
副大統領は財政の崖回避で協議を進めるためには、富裕層向け増税に加え、債務上限引き上げをめぐる論争にピリオドを打つことが必要と述べた。
富裕層向け増税は、39.6%まで税率を引き上げるべきとのホワイトハウスの立場を示しながら、
どの程度引き上げるか理論上交渉することが可能(「ロイター」より引用)
と、ある程度の歩み寄りの可能性をうかがわせた。
また、社会保障制度改革や追加歳出削減についても協議に応じるとしたが、
歳入増の規模は10年間で1兆7000億ドル程度を目指すとしている。
富裕層向け増税をめぐる議論に関しても、中間層向け減税と切り離すべきとの見解を示し、議会は中間層向け減税延長をまず承認すべきと主張した。
The White House
http://www.whitehouse.gov/Reuters
http://jp.reuters.com/article/businessNews/