前年同月比15.57%増、市場予想を下回る
タイ商務省が10月の輸出額を発表した。それによると、輸出額は前年同月比で15.57%増の195.2億ドルだった。前月比で6.1%マイナスであり、市場予想の20%増を下回った。
貿易収支は24億7000万ドルの赤字で、市場予想の4億ドルの黒字から大きくはずれた。
昨年10-12月期の同国の輸出は、昨年10月にタイ中部で起こった大洪水の被害による深刻な打撃を受けて激減していた。しかしその後産業界が順調に回復してきていたために、今期では大幅な増加が期待されていた。
ところがユーロ圏の危機や米国および中国の景気減速など、世界的な景気の低迷で外需が抑圧され、輸出が伸び悩んだ。
世界的な景気低迷の影響で輸出が伸び悩む
国や地域別の10月の輸出は、対欧州連合は同9.6%増、対中国で7.7%減、対日本が10.2%増、対米国17.0%、対東南アジア諸国連合が14.0増だった。
一方輸入は、同21.6%増の219.9億ドル(前月比で12%増)で、市場予想の11.8%を大きく上回った。赤字幅が予想よりも大きかったのは、輸入の増加に対して輸出が伸び悩んだためと見られる。
さらにタイ商務省は、同国の輸出伸び率が世界的な景気減速による影響を受け、2012年の伸び率は前年比で4.5-5.0%増にとどまるとの見通しを発表した。
ロイター
http://jp.reuters.com/article/jpeconomy/