中国経済の成長をはばむインフレ
中国人民銀行の周小川総裁は11月16日、北京で開かれた金融フォーラムに出席した。その席で、中国が計画経済から市場型経済へのシフトを目指すなかで、インフレが長期リスクになるとの見方を示した。このため市場型経済への移行を成功させるためには、さらなる金融改革が必要だと指摘している。
ロイターの記事によると周総裁は、
中国が経済の(市場経済への)移行を進める過程では概して過熱する傾向があり、われわれは常にインフレ抑制の必要性を強調すべきだ。大抵の場合、経済成長の促進のために金融政策を緩和せよという圧力は方々からあるが、経済の過熱とインフレの抑制を求める圧力はそれほどない
と語っており、改革強化の必要性を強調した。
周小川総裁は引退、後任は郭樹清委員長か?
周小川総裁は14日に選出された中国共産党・中央委員の名簿から削除されていたため、退任が噂されている。
周小川総裁は2002年12月の総裁就任以来、人民元切り上げなど数々の金融改革を推し進め、ミスター人民元の異名を持つ。
周小川総裁の後任には「改革派」で知られる、中国証券監督管理委員会の郭樹清委員長が有力視されているが、中国保険監督管理委員会の項俊波委員長や中国銀行肖鋼董事長らの名前も取り沙汰されている。
中国人民銀行
http://www.pbc.gov.cn/Reuters
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