世界景気の減速や鉄鉱石価格の下落をにらんだ金融緩和で
モーニングスターのコラム「アナリストの視点(ファンド)」が11月6日付けで「人気の豪ドル債ファンド、注目すべきは1豪ドル=83.56ドルの水準」とする記事を掲載している。
それによれば、堅調なオーストラリア経済や為替相場に影響の大きい鉄鉱石価格の変動を背景に、”年内にも「豪ドル高・円安」の流れが強まる可能性が出てきた”とのことだ。
豪州準備銀行(RBA)は先月2日に6ヶ月以来4ヶ月ぶりに、政策金利を3.50%から3.25%へと0.25%引き下げた。その際RBAのグレン・スティーブンス総裁は、世界景気の減速やオーストラリアの主要な一次産品の価格が低迷していると指摘した。実際、オーストラリアの主要な輸出品目である鉄鉱石価格は7月以降大きく下落。
”根強い豪ドルへの投資選考”
利下げしたと言っても、オーストラリアの金利水準は先進国の中では高い水準であり、利下げ発表直後は1豪ドル80.20円から79.36円まで下がったもののその後また上昇傾向に戻し、10月25日には83.45円と8月下旬以来の豪ドル高水準に達している。
また記事は、「11月8日から行われる中国共産党第18回答大会で、鉄道、道路、不動産などの建設需要を喚起するための新たなインフラ整備政策が打ち出されると、鉄鉱石市況の巻き返し期待が盛り上がる公算大」としている。
モーニングスター
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