最大手のマン・グループ、顧客資産純流出22億ドル
ヘッジファンド世界最大手の英マン・グループは18日、7-9月期は同社のファンドから22億ドルの顧客資産が流出したことを発表した。これで流出超は5四半期連続となり、流出額は4-6月期の14億ドルからさらに拡大した。この現状について同社は、今のところ改善の兆しは見られないとしている。
一方でマン・グループは、FRMホールディングの買収により総資産が83億ドル増加し、運用資産は6月末時点の527億ドルから14%増加して600億ドル(9月末時点)になっている。
同社の株は、資本の流出やファンドのリターンの低迷を受けて、昨年の初めから70%近くも下落している。
景気減速により苦戦する世界のヘッジファンド
世界的な景気減速を受けて、運用成績が低迷している世界中のヘッジファンドの精算が増加している。7月には株価が世界的に回復したもののファンドは苦戦が続いており、夏から米大手ファンドのムーア・キャピタルが投資規模の縮小を決定したり、今月には米中堅ファンドのオクタビアン・アドバイザーズが会社を精算することが明らかになった。
米調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、ヘッジファンドの閉鎖数は今年1-6月期には424で、前年同期よりも14%増加、2009年上半期以来3年ぶりの高水準になった。ヘッジファンド業界全体が苦戦を強いられている。
マン・グループ IR情報
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