新卒生を対象にアンケートを実施
インキュベーションオフィスを手がける「クロスコープ」(未来予想株式会社)は2011年4月から2011年12月までの期間、「会社説明会に関するアンケート」を実施。その結果が12月28日に発表された。
報告によると新卒生が「目指す社会人像」は、「趣味も仕事も両立し、多面的に暮らしたい」との回答が約半数の47%、「
いずれは起業(独立)したいと思っている」という回答が22%みられた。これに対し「一生、同じ会社に勤めようと思う」(8%)、「入社したからには社長になりたいと思う」(7%)と、終身雇用や出世に対する期待感は低いという結果になった(複数回答あり)。
「仕事とは、どのようなものか」という質問に対しては、半数以上が「
自己成長・自己実現の機会」と回答。自己のスキルアップや成長できる環境を重視していることがわかった(複数回答あり)。これらの結果から、一つの企業に留まり社内での昇進・昇格を考えるよりも、自分を成長させてくれる職場を重視していることがうかがえる。
12月25日付の日本経済新聞の記事によると、経団連は来春の労使交渉に向けて定期昇給制度の見直しを提言しており、日本型雇用形態に大きな変化が求められている。調査結果でも学生たちは、スキルアップの必要性を十分に認識しているようだ。
納得の行くまで就職先を探したい学生4割
就職活動の期間に関しての質問では、4割近くの学生が「納得のいくまで」(37%)と回答。この後に、9月(15%)、8月(12%)、12月(12%)という結果が続く。
期間の定まった就職活動にも関わらず、「納得いくまで」という回答が一番多かった背景には、ネットなどを含む採用関係の情報が手に入りやすく、
最後まで選択手段を追求できること、就職カウンセリングの充実により、
比較検討できる機会が増加したこと、企業側の採用期間の伸長のにより、
選択時期が長期になったことなどが考えられる。
企業側にとっては、より優秀な人材を確保するために卒業間際まで採用のチャンスがあるといえる。また「内定をもらう時期にこだわらない」という結果もでており、一年を通して採用活動を行うことが重要になりそうだ。
「2012年度新卒対象の会社説明会アンケート結果」報告
http://www.atpress.ne.jp/view/24677