希望をもてない失業者たち
現在アメリカで貧しい暮らしをしている人の数は4700万人に達するとBBCが2月13日付けで報じた。アメリカの失業者数は1300万人に達しており、オバマ氏が大統領になってからさらに300万人増えたと報告されている。これは1930年の失業率まではいたらないものの、過去50年間でもっとも多い数である。
この中には、つい最近まで普通の暮らしをしていた人も多く、景気の低迷によって職を失った人が苦しい生活を余儀なくされている。新しく職をみつけるのは不可能であると考える人々もいる。BBCはこの不景気で貧しい生活を送っている人は先がみえず、希望をなくしてしまっていると分析する。
Photo:National Poverty Hearing By cooperniallテントでの生活の実態とは?
多くの失業者、もしくは仕事はあっても家賃を払っていくことのできない人がテント暮らしをしているという。その数はアメリカ全土でおよそ5000人におよぶ。こういったテントは不衛生でトイレはない。寒い冬を乗りきるためのストーブがひとつ、共同のテントにあるだけだと発表された。
こういったテントが集まる場所がアメリカに少なくとも55か所あるというが、そのうちのひとつ、フロリダには約300人が暮らしている。そこに住むアラナゲリンガーさんは次のように話す。
枕にも毛布にもクロカビがたくさん。わたしたちはその枕と毛布を使って毎晩寝ている。
彼女はこの4か月間、せきが止まらないという。ミシガン州知事のブライアンカレイ氏は、テント暮らしをする人たちがよりはやくスキルを身につけ、自立した生活ができるような政策をとっていく必要があると述べている。
America's homeless resort to tent cities
http://news.bbc.co.uk/panorama/hi/front_page/newsid_9694000/9694094.stm