Skypeを利用した遠隔手話通訳実験
特別非営利活動法人シュアールが24時間対応の遠隔手話通訳の実証実験を行います。シュアールはNEC社会起業塾生のひとつであり、NECは技術面での協力を行います。
遠隔手話通訳とは、テレビ電話のように聴覚障がい者に手話通訳を提供するものです。現在、店舗や窓口に通訳奉仕員が常駐して翻訳するサービスは多くの自治体で行われていますが、対応時間の制限や通訳の質のばらつき、利用する際の負担等が問題になっていました。
今回の実証実験では、WiMAXを利用して聴覚障がい者自身がノート型パソコンを持ち歩き、通訳を「携帯」して24時間利用できるシステムの構築を目指しています。これにより、緊急事態など、短時間での通訳が要求される場面への対応が可能となります。
ビジネスに直結する手話を提供するシュアールの活動
特定非営利活動法人シュアールは2008年11月創業の学生ベンチャー企業です。ろう者が抱える問題に目を向け、モバイル型大型画面遠隔手話通訳サービスを提供することを目標として活動しています。モバイル末端に手話ニュースや手話タイプ機能を付け、ろう者の生活を根本から変える日本唯一の会社になることを目指しています。
実証実験の概要は以下のようになっています。
日時:2011年2月17日(木)13:00~2011年2月24日(木)13:00
場所:慶應藤沢イノベーションビレッジ(シュアール事務所)
その他 藤沢市役所、銀行、レストラン、居酒屋、薬局等
対象:UQWiMAX端末とNECのパソコンを貸し出す聴覚障がい者モニター
(NEC本社・田町地区手話サークルメンバー)
内容:
■利用者
時・場所を問わずビデオチャットを通して、通訳センターに遠隔手話通訳の依頼が可能
■通訳者
通訳センターから遠隔で24時間、手話通訳を提供
現在聴覚障がい者は手話翻訳サービスや聴導犬の力を借りて生活しています。このような状況では外部の音を理解することはできても、自分の意思を伝えるのは困難な状況です。携帯できるモバイルの普及により、健常人とかわらない生活ができることが望まれます。
シュアールグループNEC社会起業塾