企業のCSR(社会的責任)活動を評価する「市民が選ぶCSR大賞」(日本財団主催)の最終選考に、宇都宮市オリオン通りの紅茶店「Y’s tea」(ワイズティー)がノミネートされた。産経新聞などが報じている。
同賞は、エントリー企業の情報公開や国際貢献、環境配慮など複数の項目を得点化、最終選考に残った上位12社の取り組みを主催者側がまとめたデータを参考に、インターネットによる投票でグランプリを決める仕組みで、平成19年に始まって今回が4回目だ。
栃木名産をテーマに紅茶開発、”ご当地紅茶”ブームに
同社の根本代表は、青春時代を過ごした故郷の寂れる姿を憂い、「紅茶で宇都宮を元気にしたい」と、地域活性を掲げて平成18年に起業したとのこと。
そして、イチゴや餃子、雷など宇都宮や栃木の名産をテーマにした紅茶を開発し、全国でも下位だった栃木の紅茶消費量を、トップにまで押し上げた。この取り組みは他県からも注目を集め、各地から“ご当地紅茶”の開発依頼が殺到したという。
一方で、市民団体「宇都宮街づくり大学」を立ち上げ、オリオン通りの清掃活動やイベントを実施し、空き店舗対策などにも力を入れている。
地方の中小企業が、地域課題取り組みで評価を
こうした同社の取り組みに興味を抱いた大賞関係者からの打診を受け、今年初めてエントリーしたもので、根本氏によると、社員は6人のため労働組合がなく、ISO14000(環境マネジメント規格)も取得していないなど、評価がほぼ0点の項目もあったという。
全体で59社の応募があり、大都市圏の上場企業が居並ぶ中にあって、同社は唯一の地方を拠点にした中小企業となった。地域を巻き込んで地域課題に取り組んできたことなどが評価されたようだ。
なお、グランプリを決める一般投票は21日から30日まで行われるが、この投票サイトは、下のリンク先となっている。
「Y’s tea」
http://www.y-tea.com/menu-tea.html「市民が選ぶCSR大賞」サイト
http://www.canpan.org/csraward2010/産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/top.htm