ユニセフ(国連児童基金)が発表した新しい分析によると、世界では、4億5,000万人の子どもを含む14億2,000万人以上が、水への脆弱性が高い、あるいは極めて高い地域で暮らしているという。これは、世界の子どもの5人に1人が、日々の生活に必要な水を十分に得られていないことを意味している。
水の安全保障をすべての人に
この分析は、「すべての人のための水の安全保障」(Water Security for All)イニシアチブの一環として行われたもので、物理的な水不足のリスクと水サービスの水準の低さが重なる地域を特定している。
このような地域で人々は、地表水や改善されていない水源、あるいは水を汲んでくるのに30分以上かかる水源に依存しているのが現状だ。
本データによると、80カ国以上の子どもたちが、水に対する脆弱性が高い、または極めて高い地域に暮らしている。このような地域に暮らす子どもの割合が最も高いのは東部・南部アフリカで、半数以上の子どもたち(58%)が毎日十分な水を得ることが困難な状況に直面している。
ユニセフは、すべての子どもが持続可能で気候変動に強い水サービスを利用できるようにするため、「すべての人のための水の安全保障」イニシアチブを立ち上げる。
この取り組みは、安全で回復力のある持続可能な水と衛生サービスの必要性が最も高く、かつ緊急性の高い特定のホットスポットに、資金、パートナーシップ、イノベーション、グローバルな対応を結集することを目的としている。
■2017年に発表されたユニセフの報告書は下記参照。
https://www.unicef.or.jp/news/2017/0057.html