世界最大級のエグゼクティブ・サーチ会社 Heidrick & Strugglesは、2020年夏に実施された「2020年アジア太平洋地域資本投資プロフェッショナル報酬調査」の第7次調査結果を公開した。
今回の調査では様々な見通しが示され、パンデミックの影響にもかかわらず、楽観的な意見を持つ投資専門家もいた。
「パンデミックが企業に、経済の不確実性に備えるよう促したことは間違いない」
ハイドリック&ストラグルズ アジア太平洋・中東地域金融サービス部門リージョナルマネージングパートナーのスティーブン・グリーンバーグ氏は、今回の調査結果について、次のように述べている。
「パンデミックが企業に、経済の不確実性に備えるよう促したことは間違いありません。APACの投資専門家も同様に感じ、2021年には保守的な報酬予算を予測していますが、好ましい動向もいくつか見られ、主要セクターでは楽観的な業界予測と、現在の報酬体系の継続が報告されています。」
コロナウイルス感染拡大によるショックやその他のマクロ経済リスクを受けて、再調整する世界経済と相まって、業界の市場状況が変化している。2020年に基本給または賞与の増加を期待している回答者の割合は、2019年に基本給または賞与が増加した人の割合よりも小さくなった。
投資専門家の46.8%が今後12か月間で基本給に変化はないと予想する一方、全体的な市場の見通しではセクターや地域によって大きく結果が異なっている。クレジットおよび特殊状況セグメントの人々は最も楽観的であり、オーストラリアの回答者の44%が市場の状況に良好な変化を期待している。
日本、韓国、東南アジア(シンガポールを除く)は市場の改善に最も懐疑的ですが、インド、中華圏およびシンガポールの回答者の見通しはまちまちという結果に。
「2020年アジア太平洋地域プライベートキャピタル投資プロフェッショナル報酬調査」は、2018年、2019年、2020年の報酬データの提供者である242名のプライベートキャピタル投資プロフェッショナルの自己申告によるオンライン調査データと、2020年の市場センチメント及び報酬の変化への期待をまとめている。
調査結果の全文はこちらから:
https://app.insight.heidrick.com/2020APACPECompSurvey