東京大学協創プラットフォーム開発株式会社は、2023年5月2日に、東京大学、東京医科歯科大学、GTB(Greater Tokyo Biocommunity)と共に、米国マサチューセッツ州ケンブリッジのCambridge Innovation Center(CIC)で共催したシンポジウムにて、大学の垣根を超えたベンチャー創出および育成を目指す起業支援・育成プログラム「1stRound in Boston」の募集を行た。
そしてこの度、独自の合成生物学的プラットフォームを用いて、新規治療法の開発に取り組む創薬ベンチャー企業Tenza(本社:米国マサチューセッツ州ボストン)を採択した。
ハーバード大学発、合成生物学と機会学習を活用し、粘膜系疾患に対する新しい治療方法を開発するTenzaを採択
東大IPCは、東京都の運営する多様な主体によるスタートアップ支援展開事業「TOKYO SUTEAM」に採択されたことを受け、「1stRound」を大学技術、卓越した才能・挑戦、海外知見の結合による世界で戦えるスタートアップ組成・育成プログラムへと進化させることを目指す。
2023年5月に上述したボストン-ケンブリッジCICで開催したシンポジウムでは、日本のバイオスタートアップの現状を紹介するとともに、コミュニティーとのネットワークの拡大を計った。
米国起業チームを対象にした「1stRound in Boston」の募集開始を会場にて発表し、集まった案件の中から上記技術を有するTenzaをこの度、採択した。
Tenzaは、ハーバード大学医学部George Church教授と、彼の元卒業生であるAnik Debnathとで、共同創業されたスタートアップ。
同社は、独自の機械学習(ML)駆動の合成生物学プラットフォーム用いて、プロバイオティク微生物を修飾し、消化器トラクトの薬物標的に直接タンパク質治療薬を生成・送達することで、生物学的利用可能性を高め、副作用を最小限に抑えるとともに、製造コストの削減の実現を目指している。