ブッシュ減税の終了と、13年から始まる自動歳出削減プログラム
第一生命経済研究所が主任エコノミスト桂畑誠治氏による「米国 ねじれ議会継続で「財政の崖」の不透明感が強まる」とするレポートを26日付けで発表している。
2013年以降始まる財政緊縮による実質的な増税と強制的な歳出削減で、米国が直面すると見られる景気後退とその日本や世界への影響について様々なメディアが警戒している。
記事は、GDPのおよそ5%に相当するほどの規模になる急激な財政緊縮である「財政の崖」への対応が行われなければ、米経済・金融市場の深刻な混乱を招くと見ている。
最悪の場合、マイナス成長に
この「財政の崖」が実施されると、13年の財政緊縮額は約8,000億ドルになり、来年の実質GDPを3.7%押し下げ、成長率は前年比で0.6%減とマイナス成長に陥るとしている。
この財政緊縮政策は、長期的に見てかえって米経済のマイナス成長を長引かせる要因となり、結果として財政赤字がさらに増える恐れがあると指摘している。
しかし自動歳出削減の停止に必要な長期的な財政赤字削減計画の策定は両党の意見の相違から困難であることから、自動歳出削減プログラムが1月から開始されるだろうと見ている。その結果、財政の崖に夜落ち込みが緩和されたとしても、緊縮財政によって低い成長が続くと予測している。
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第一生命経済研究所
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