欧州や中国の景気低迷で輸出がマイナス成長
マレーシア統計庁(DOSM)は16日、今年7-9月期の国内総生産(GDP)を発表した。それによれば、実質GDP成長率は前年同期比で5.2%増となり、今年4-6月期の5.6%からは減速したものの政府が目標とする5%成長は維持した。
欧州や中国など輸出先の主要国の景気低迷で輸出は落ち込み同3%減とマイナスだったが、マレーシア経済成長を支える内需は依然好調で、小売りや建設を軸に同11%増加でこれをカバーした。インフレ率は1.4%。
内需の強さに支えられ、依然5%の高い成長率を維持
成長率の内訳では、民間投資も輸送や不動産、公益事業などが活発で同22.9%増、公共投資も同22.4%と、それぞれ20%を超えている。また建設業とサービス業はそれぞれ同18.3%増と同7.0%で引き続き好調な成長率を維持しているが、製造業は4-6月期の同5.6%増から同3.3%増へ減速している。
輸出入を見ても、輸出は同3.0%減のマイナス成長、輸入は同4.4%増と前期から減速しており、外需の低迷で足を引っ張られて減速したものの、内需の強さに支えられて高い成長率を維持していることが明らかになった。
東京で開催された年次総会のためにアジアを訪問していた国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事はマレーシアの今年のGDPについて、4-5%の成長が可能との見通しを示した。
国際通貨基金(IMF)公式サイト
http://www.imf.org/external/japanese/np/ロイター
http://jp.reuters.com/article/worldNews/